現地隊員レポート 「りる」第38号より
ケニア Y.K.
平成16年度2次隊
コンピュータ技術
『半年経った今、思うこと・・・』
コンピュータ隊員としてケニアの首都ナイロビに来てから早6ヶ月が過ぎようとしています。ケニアでの食事にも馴れ、気候も違和感無く過ごす事が出来るようになりました。といっても、6月現在雨季の真っ只中であり、整備されていない道路を毎日30分歩いて、赴任先まで通っています。おかげで靴はドロドロになり、靴が綺麗な事をメタファーとするケニアでは、僕は異色の存在なのでしょうか・・・。
みんな街角の靴磨きを生業としている商人の元で手入れを欠かさず、靴だけはピカピカなのです。靴だけって言い方は、正しくなく、格好もとても綺麗です。女性は今風の小奇麗なファッションに身を包み、男性もスーツにタイといったフォーマルな格好で会社へと壮快に駆けていきます。僕は、スーツを着用していたのは初めだけで、働きやすい格好で通っていますが、襟付きのシャツだけは忘れないようにしています。
ナイロビの中心街だけを見ると、高松よりも発展してるいのではないか!?と思うほどに、巨大なビル群が立ち並び、様々なオフィスやショップが軒を連ねています。
僕の赴任先はまさにその中心に位置する『ヒルトンホテル』の近くと言ったほうが、想像に難しくはないでしよう。
ケニア隊員初のタウン隊員と呼ばれ続けて、早半年が経過した今、これまでの仕事を振り返ってみると、紆余曲折あったと実感できます。
粗悪なネットワーク環境とコンピュータの維持に頭を悩まされた初めの数ヶ月。環境を改善しようにも資金不足という壁にぶつかりつつ、社員の技術力不足が原因で起こる、簡単なトラブルシュートをこなしていく毎日。コンピュータインストラクターとして配属されたにも関わらず、生徒が来ない日が数ヶ月にも渡り続き、自分は一体何をしに来ているのだろうと悩んだ日もありました。上司と喧嘩をしながら、「こんな雑用出来るかっ!!」って叫んだ日もありました・・・。
現在は少ない人数ですが、政府関係のオフィサーにコンピューターを教える事が出来るようになり、一安心しています。これからが本当の活動だなと、これまでの長い期間に得た、ケニアに対する物事の進め方を考えながら、肩の力を抜いて活動をする事が自分にとって重要なのではないかと認識しています。
カウンターパートによる授業風景
また、空いた時間を利用して趣味である木工をしています。隊員としてケニアヘ来ている間に数脚の椅子を作る事が出来たら良いなと考えていますが、あまりに熱中しすぎて、活動そっちのけで木工ばかりしてしまうのではないか!?と少し心配もしていますが・・・。