状況報告(留守家族懇談会)     「りる」第17号より

     グアテマラ       Y.N.

                     平成8年度1次隊

                     陶磁器


 任地先のトトニカパンは、首都から4時間半もの田舎町だが電気、水道、ガス等があり、生活に不自由はない。標高2,500mの高地であるため、昼の陽射しはかなり強いが、12月くらいになると寒くなる。先住民が人口の95%を占め、スペイン語と先住民の言語であるキチェ語が用いられる。治安は首都に比べて良い。

 食べ物は、トウモロコシ粉を薄くのばして焼いたトルティーリャやパンを主食とする。他に豆類(金時豆、ヒヨコ豆等)を塩で煮たもの、生クリーム、チーズと油で調理したご飯とともに、鳥肉等を食べる。料理には油を多く使う。

 現在トトニカパン地域で活動中の隊員はN隊員のみで地元の陶磁器協会にすっかりとけ込んだ活動をしている。近隣県であるラビナルにいる、もう一人の陶磁器隊員とも連携のうえ活動している。

 トトニカパン地域も先住民が多く、これら先住民の所得向上のための零細企業支援の一環として、陶磁器組合に対する支援プロジェクトが作られた。陶土の精製と販売、釉薬(ゆうやく)原料の精製と販売等で、N隊員はこのプロジェクトに参加している。釉薬については、従来コストの問題から、有害物質を含む釉薬が用いられていたが、新たな釉薬を開発した。販売可能な陶磁器の開発にも、また、地域住民の健康問題改善にも貢献している。