「地球にやさしい・人にやさしい」を合言葉に「相互扶助」の国際貢献活動へ
   
 ・次世代を担う子供たちには「平和教育」→「平和学習」の機会を提供しよう。
    戦争(紛争)被災の悲劇や事実を将来に語り伝えるべきであるという認識と共に、我々が伝える責任だけでなく、我々一人一人が  平和構築の当事者(義務者)として、具体的に平和貢献活動へ参画すべきである。 学ぶ側の自主性が重要視されている今日、従  来の平和教育に学生の具体的な平和貢献活動への取り組み(ピースワーク)を付加した当事者意識の高い平和学習の機会提供こ  そ肝要であると考えます。学生一人一人がそれぞれの立場で、自ら為し得るピースワークを模索し行動するための一助となれれぱ  とAMDAは考えています。

 ・国際紛争の原因として考えられるものは何か。
    民族、宗教、経済等に起因する、或いはそれらの複合的起因によるものと考えられる。それらの利害関係を巡って競争力や覇   権拡大等を目論む時、独善的支配欲による自己優位性や自己正当性の主張が生まれ、集団心理も相乗して排他的な行動を生ず   る。   
    紛争当事者の自己正当性や優位性の主張のぷつかりあう中で、人道援助とはどちらか一方に立って行なわれるべきではない。  健康が損なわれて困っている人々のところへは必要とされれぱどこへでも出かけるという姿勢こそがAMDAの人道援助活動の基本  姿勢であり、紛争当事者間の利害に左右されてはならないと思う。
   
 ・国際競争から国際協力へ
   21世紀の国際社会は多様な社会構造や価値観の共存する「多様性の共存」がキーワード。
 
 ・見える親切と見えない親切 国内協力+国外協力=国際協力
    外からの援助を必要としている人々に直接支援できる「顔の見える国際貢献」は所謂顔の見える親切の提供であり、その影には   見えない親切としての国内協力の存在を決して忘れてはならないのです。それはこれから行なおうとする見える親切が相手の決し   て有難迷惑にならないように厳重に配慮し、独善的な一過性の安易な親切には決してならないように戒める親切です。
    ボランティアとは自ら何がしたいかではなく、何が出来るかを相手に明示して、あくまで相手に選択採否を決めてもらうべきであ   る。(ボランティアにおけるインフォームド・コンセント)
 
 ・説明のない親切は国際社会では警戒される。
 
 ・援助を受ける側にもプライドがある。
    コソボ復興支援の最中にトルコで大地震が発生したため、AMDAはトルコにも対応せざるを得なくなった。コソボからも、2名の医   師が是非トルコ緊急救援に加えてほしいと懇願し、トルコヘと駆けつけた。 彼等は援助をする側に立てたことを心から喜んでいた。  このことは「援助を受ける側にもプライドがある」ということを再認識させられた出来事であった。